県立 厚木高校 その1
はっきり言って、県内すべての公立高校の中でもっともお薦めの学校といっていいでしょう。その理由を今日と明日の2回に分けて書いていきたいと思います。
まず、今時の高校生は驚くほど勉強をしません。中堅下位校はしかたないとしても、上位校だとしてもです。そして、この勉強しない高校生たちを、しっかりと勉強させようとしている県立高校が皆無なのも現実です。
どうしてか。勉強しない高校生に勉強をさせるには、ものすごいエネルギーを必要とするからです。部活動の指導には猛烈なエネルギーを注ぐ先生はたくさんいても、勉強させることにエネルギーを使う先生は少ないのが現実です。さらに学校が組織としてそのように動いているのは正直見たこともありません。
厚木高校は伝統的に「生徒に勉強をさせる高校」でした。数学、英語、国語の週末課題は昔からのものです。その課題をチェックし、採点するだけでも先生方はかなりのエネルギーを使うはずです、こんなあたりまえのことでも実際にしっかりとやっている県立高校は数えるほどしかありません。
カリキュラムもすごい。私立の進学校並です。しかもそこには学校としての戦略もしっかりと組み込まれている。高1で「物理基礎、化基礎学、生物基礎」をすべて履修させ、高2で「化学+生物」or「化学+物理」をそれぞれ3単位ずつ履修。少なくとも高3の夏前には受験に必要な範囲は終わらせる。実は、こんな戦略をしっかり立ててる県立高校も少ないのです。
さらに付け加えると、厚木高校はSSHでもあるので、上記の理科授業以外にも理科系の授業というか、学習環境があるのです。これについては明日書くつもりです。
それでいてリベラルな雰囲気は失っていない。校長先生のこんな発言が印象的でした。「頭髪や服装チャックはします。でもその後、問題のある生徒に対して強制的に直させたりはしません。自覚をうながします。高校生として、厚木高校生としてどうあるべきかを考えさせます」「部活動も制限しません。土曜も日曜も朝から晩まで練習というのはやり過ぎかな、というぐらいです。週末課題もあります。厚高生は学業に150%、部活や課外活動に150%。合わせて300%で毎日を過ごしています。」
とにかくイチ押しの学校です。もちろんそう簡単にいける学校ではありません。でも合格したら濃密な高校生活を送れることは間違いありません。長くなるので続きは明日。