親の役割

目の前にある困難から逃げたくなってしまうのは何もこどもたちに限ったことではない。大人にだってそんな気持ちになることはいくらでもある。子どもにとっては逃げ出したくなる相手が勉強なのに対して、大人はそれが仕事だったりするところが違うだけだ。

困難の大小は様々だろう。ちっちゃな困難は日常的に訪れる。朝起きて、午前中の塾の授業に、宿題をやっていないから行きたくないなぁ、と思う気持ち。そんなちっぽけな困難は毎日のようにやってくるはずだ。人は、そうした困難をひとつずつ乗り越えながら成長をしていく。

こどもたちが、こうしたちっちゃな困難を乗り越えていく上で、周りにいる大人がどう対処していくかがとっても大切なことになる。母親が、父親が、それをどう援助し、どう叱咤し、どう激励していくか、そのことが子どもの成長を決定づけていくと言っても言い過ぎではないはずだ。

ちょっとした困難を前にうじうじしている子どもを見ると、親はどうしてもイライラしがちになる。そのイライラをそのまま子どもにぶつけるのは最悪だ。そこはぐっと我慢して冷静に子どもの目線に立って話したい。まずは子どもの気持ちをはき出させることからはじめたい。

人って、自分の気持ちを親しい誰かにはき出してしまうと、案外と前に進めるものだ。これは大人でも同じことだ。話すことで自分の立ち位置がはっきりするからだ。だから、ちょっとした困難を前にした子どもには、まずは自分の立ち位置を明確にしてあげることが大切だ。

注意したいのは、あまり遠い未来ではなく、近い将来、明日のこと、明後日のこと、一週間後のことを想像させることだ。子どもの想像力はそんなに遠くを見通せない。逆に、ちょっとした未来についてはけっこう反応するものだ。9月に入ればすぐに期末テストがある、とにかくそんな近未来のことを想像させたい。子どもは、大人が当然わかっているだろうと思うことを案外わかっていないことが多い。

とにかく、親だけが最終的に子どもに対して責任を持つことが出来る。あきらめずに、ひたすらに、イライラせずに子どもに働きかけたい。一歩ずつ。一歩ずつ。