早稲田大学への合格者数から見えてくるもの
早稲田大学は大きな大学で受験者も合格者も多い大学のひとつです。難易度はそれなりに高く、この大学に多くの合格者を出している高校は進学校といえます。
上位10校の内訳は、私立校が8校、県立高校が2校です。私立8校はすべて中高一貫の学校です。高校からの募集をするのはその中の3校(桐光、桐蔭、山手)。つまり5校は完全な中高一貫校ということです。
この傾向はここのところずっと続いています。大学入試で国公立、早慶上理(早稲田、慶応、上智、東京理科大)といった難関校に合格するためには、中高一貫の私立校にいくしかない、といった流れです。これらの学校では、高2まででほとんどのカリキュラムを修了し、高3時は過去問演習などの入試演習に時間を割く、といった授業です。高校入試でドタバタとし、高校生になってからは部活や学校行事に精を出し、といった公立高校の生徒がかなうはずがないわけです。
確かに横浜翠嵐と湘南がこれらの私立校に混じってはいますが、この2校に進学する生徒たちは、ある意味では「もっているものが違う」生徒たちなので、学校のカリキュラムや指導がどうだというよりも、自分のチカラで大学進学に立ち向かっていける、ということです。
11位から下にも私立の中高一貫校が並びます。そんな中、川和、厚木、平塚江南、光陵、小田原、県相模原、多摩・・・などといった県立高校が並んでいます。このランキング表は、そのまま公立高校の偏差値ランクといっても良いでしょう。
そんな県立高校の中で、大和高校の30人と、神奈川総合産業高校の2人に注目したいです。何だかんだといって大和高校はここ数年倍率が立っています。その結果がこの30人なのでしょう。学校の学習指導は正直ほめられたものではありませんが、それなりに優秀な生徒たちが集まっている、ということがわかります。
逆に総合産業は、入学時の偏差値はそれほどではないのにかなりの結果を出しています。こちらは学校がかなりチカラを入れて指導している結果です。お薦めの公立校のひとつです。是非、しっかりと学校名を確認していってみてください。
私立中学受験を目指す方は、この表の中のどこに自分の受験目標校があるのか、公立高校との相対的なチカラ関係もふくめてじっくりと見ておくと良いと思います。相模女子大付や聖セシリアの頑張りが顕著ですね。横浜英和や自修館もすごいです。入学時の生徒の学力を考えれば、かなり伸ばしてくれる学校だと評価できます。