塾の日シンポジウム2015京都
3部構成になっていて、1部は来賓の方々の挨拶や読書作文コンクールの表彰式など。2部は京都の堀場製作所の最高顧問の方の講演。ただ、残念なことに堀場様がお亡くなりになってしまい、「追悼、堀場雅夫氏とこの国を創った父たちへ」という内容になっていました。3部は懇親会です。とくに驚いたのが、1部で報告があった「kadoma塾」という大阪府の門真市の取り組みです。 ここ をクリックしていただくと門真市のホームページにとびます。
地方自治体が学習塾を運営するのは最近よくあることです。ただ、門真市のものは、作文などで選考をして選抜の上で集めた生徒の塾費用を行政が負担する、というものです。子どもの貧困問題はかなり深刻です。意欲があるのに塾に行けず、トップレベルの高校への進学をあきらめざる得ない生徒もいます。そんな生徒たちを救うための方策のようです。川崎市などがやっているのは、どちらかというと、学習が遅れている生徒を救うための放課後塾です。学校の補習です。門真市のものは、はっきりと、かなりレベルの高い内容の塾になっています。補習ではなく受験指導です。それもかなり高レベルの。使っているテキストも、正直、miyajukuの生徒も難しいというものでした。
この報告には私もかなりびっくりさせられました。どう考えれば良いかを含めてもう少し私自身の中で咀嚼させてください。
もうひとつ。学習塾の先生方に「危機感」がたりないように思えてなりません。2020年の高大接続改革は、塾のあり方そのものを根っこのところからひっくり返してしまうものだと考えています。私の中にあるそうした「危機感」のレベルがなかなか共有していただけない、そんな気持ちを今回も感じてしまいました。10年後。はたして学習塾は存在できているのでしょうか? 少なくとも、今の形での塾はなくなっているのではないでしょうか? 若い先生方には是非ともそんな意識を持っていただきたいです。
実は、日曜日の夜に京都には入っていて、何人かの先生と懇親をしていました。中でも、香川のM先生、大阪のT先生とは久しぶりにお話しができ、楽しい一夜を過ごすことができました。どちらの塾も、そのブログを読んでいただければ、どれほどすばらしい先生かすぐにおわかりになるはずです。
とにかく、わたしはわたしで、目の前にいるこどもたちの10年後を考えての指導をさがし続けます。