大学入試センター試験
今日のニュースではきっと「受験生にとって試練の・・」とか「人生の分かれ目となる・・」とかいった言葉が流れるのでしょう。こうしたステレオタイプの報道にならされてしまうと、さも大学受験をする生徒のすべてが今日の大学入試センター試験を受けているように思ってしまいます。実際に、多くの方がそう思っているのではないでしょうか。
今日の試験を受けている生徒は大学受験生の一部です。そもそも大学入試センター試験は国公立大学を受験する生徒のためのものです。確かに多くの私立大学がセンター利用試験といって、センター試験の結果で合否を決める入試システムをもっています。しかし、それも国公立大を受験する優秀な生徒を取り込むためのもので、私立大第一志望の生徒にはあまり関係のないものなんです。
25年3月の大学受験のマクロ数値です。
高校卒業者 109.4万人
大学受験者 67.9万人(現役599万人 浪人7.9万人)
国立大進学者 10.1万人
公立大進学者 3.0万人
私立大進学者 48.3万人
このうち国公立大の一般試験での入学者は約10.5万人なので、推薦とAOでの入学者は2.5万人ほどですが、私立大の方は一般入試と推薦とAOでの入学者がほぼ半分ずつになっています。もちろん推薦やAO入試の生徒はセンター試験など受けません。その割合だけでも大学受験者の6割ほどなのです。
大学入試センター試験は、現小6生が大学受験をするときまでに廃止され、新たな試験がスタートすることになっています。とても大きな改革がおこなわれるのですが、それが大きく関わってくるのは国公立大を受験する生徒です。大学受験者全体の20%なのです。
大学受験は多様化しています。それをマスコミは今までと同じように「誰もが同じように」といった姿勢で報道してきます。その方がわかりやすいからです。
いずれにしても、大学入試センター試験。あと4回〜5回で使命を終えるのですね。