高校選択の基本

今年も中3生に「高校受験案内」を配布しました。県立高校、市立高校の公立高校だけでなく、県内、都内の私立高校についても詳細な情報を掲載している一冊です。これからの進路選択に必ず役に立つ本になるはずです。

中3生に話すのですが、高校は小中学校と違ってどこに行っても同じではないということを、まずはしっかりとわかることです。中学への進学と高校への進学を同列にとらえている生徒が多いです。確かに、彼ら、彼女らの経験則では「教育の平等」というのがしみついたものになっています。その伝でいけば「高校もどこも同じだろう」となるのでしょう。

中学の教科書は、例えば英語の場合、全国で使用されているものは数種類です。内容もたいして違いはありません。しかし、高校の英語の教科書は、miyajukuに通って来ている高校生のものだけでも十数種類、しかも、その中身は驚くほどの「差」があります。小学生の英会話教室のものと大差ないものから、びっしりと英文がつまっているものまで様々です。さらにいうと、私立の進学校では、検定教科書すら使わずに独自のテキストで授業を進めていたりします。

授業時間も90分、70分、50分、30分などと本当に様々ですし、学習する教科数や教科内容も学校ごとに全然違います。もちろん、部活動の扱いもいろいろで、週に3回までしか活動を認めていない学校から、野放図に暗くなっても活動を続ける学校もあります。さすがに学校施設は公立高校に関しては違わないだろう、と保護者の方も考えるでしょうが、横浜サイエンスフロンティアをはじめとして施設面でも大きな「差」が生まれてきているのが実際です。文科省の「スーパーサイエンスハイスクール」などに指定されれば、それなりの予算もつくので、その教育内容は他の高校と違ったものになってくるのです。

先日の保護者会でもお話ししましたが、ゆとり教育の中で「金太郎飴のように同じような高校」をつくっていた時代は終わり、高校にも確実に「格差」が生じていること。そんなことはマスコミをはじめとしたニュースでふれられることはないので気づきにくいが、そんな時代の風の中で高校選択をするのだと親は自覚しなければいけません。

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