目標と目的の違いを明確に
中3生、高3生の部活動が、最後の大会に敗れて終わりつつあります。そんな部活動を終えた子たちに話していることです。
みんな、目標と目的の違いがわかるかい? 目標として、県大会を目指して頑張る、というのは大事なことだけど、試合に勝つことを目的としてしまってはダメなんだよ。部活動は勝つためにやっているわけではないはずだよね。もちろん競技スポーツだから、勝つことを目標にして日々の練習に励むのはあたりまえ。でも、それが目的になってはダメなんだ。この「目標」と「目的」の違いをしっかりとわかれば、自分が今何を優先にすべきかがわかってくるはずだ。これは部活動に限らず受験にも言えること。じっくりと考えてみましょう。
受験も全く同じことです。
△△高校に合格すること。○○大学に合格すること。それは「目標」です。目標は目印みたいなもので、その先に目的があるはずです。目標は「一里塚」みたいなもので、目的は最終的に到達すべきところ、ということです。高校合格、大学合格は通過点です。その先に「自分なりの到達点」があって、それが目的となるはずです。おっきくいうと、人として豊かな人生をおくること、なんていうのが目的になるのでしょうか。高校合格や大学合格の先には、そうした目的が見えていなければいけないのです。
何かを前に進めていく際、目的を明確にしておくことはとても大事です。ここがぶれてしまうと、ひとつひとつの目標もグラグラとしてしまいます。最近の部活動をめぐる問題にしても、目的は「子どもたちの成長」という柱を忘れずにいれば、様々に解決することだと思っています。試合に勝つことを目的化してしまっては絶対にダメです。部活動“も”ふくめて、子どもたちの成長を後押ししていくこと。そうした活動の中での試合であったり、日々の練習であったりする、ということです。
学習塾は営利事業です。子どもたちに勉強を教えて収益を上げています。もちろん営業目標もあります。でも、目的は、学習塾という事業を通じて「子どもたちの成長を後押しする」ということです。この目的がぶれてしまったらこの仕事は続けられなくなってしまいます。と同時に、子どもたち、保護者の方々に見捨てられてしまうでしょう。
目標と目的というのは全く違うものだと言うことです。