神奈川県教委を学習塾の団体で訪問してきました。 その3

高校入試 問題について ②

神奈川民間教育協会
前回入試の社会の難易度は意図的か。社会がこれだけ簡単になった原因と2022年入試での対応。
県教委の岡野さん
課題が多かった。来年は是正をしたい。目指している平均点からすると適切とは言えない平均点だった。6択や8択が数問あったのが1問になってしまった。資料をしっかりとみて読み取って欲しいという問題が易しかった、などというところか。
神奈川民間教育協会
今も平均50点を目指しているのか
県教委の岡野さん
毎年のように申し上げているが、50点から60点と目指して、正規分布をさせるような出題をしたいと考えている。
神奈川民間教育協会
数学で、センター試験のように、数字を当てはめる解答形式にはしないのか
県教委の岡野さん
もしもそのような必要があるならば、そうしたことも考えていく。ただ、その場合は事前に中学校を通して受験生に周知徹底する必要がある。
神奈川民間教育協会
入試における教科間の難易度の差が毎年是正されない件。神奈川総合など科目が選べる入試においてこれは致命的です。教育委員会は是正するよう考えていると言うが、一向に実現されず毎年過ぎている。事前に問題を何名にも解いてもらい得点予想を作成者と共有して是正せずこのまま実験段階の入試のままなら、不公平さにより悲しい思いをする生徒が毎年出てしまう。
県教委の岡野さん
科目間の格差が大きくあってはいけないという課題認識はある。ただ、大学入試共通テストなどで教科「理科」の中の科目「生物」や「化学」で得点差が大きい場合は科目間で調整がされるが、教科間で、たとえば「英語」と「数学」での得点調整はされない。それと同じように県公立高校入試でも各教科の合計点で合否が決まるのだから教科間の調整の必要はないと考える。

【解説】 2021年春の入試は「社会が易しかった」という傾向がありました。入試は総合得点で合否が決まるので、教科間の難易度の差は合否に関係はしません。しかし、教科に傾斜配点をしたり、事前に「理科」か「社会」を選択させて受験させたり、という学校もあります。そうした意味では極端な難易度の差は好ましくありません。コロナ禍の所為で出題範囲が減ったりということもありましたが、社会が余りに易しすぎたことは是正が必要なのではという学習塾側の意見でした。県教委側も「課題が多かった。是正したい。」と言っていただけました。

【解説】 また、基本的に「入試のなかみ」については県教委側は「お答えできません」という回答になります。当然のことです。それでも、何らかの「変更」がある場合は、事前に中学校を通じて周知します、と言っていただけたので、毎年の出題から大きく変わるときは「事前にアナウンスがある」と理解しておいて良いでしょう。数学で「作図」が突然出題されたり、マークの穴埋めが分母や分子をひとつずつ選んだり、などといった形式の変更はアナウンスなしにはないということです。

もうひとつ。平均点は50点〜60点を目指していると毎年言っていただいてます。今春入試でその得点を大きく上まわっている教科は来春入試では難しくなるだろう、と考えておいて良いでしょう。社会は難易度が増すはずです。どのように難しくなるかは「複数思考」を要求する出題が増えるということでしょう。資料が出題され、その資料の時代を年表から選び、その時代にあったできごとを選択して並び替える、みたいな出題です。しっかりと対応できるようにしておきましょう。

この稿は 4 に続きます。解説の文責は宮﨑にあります。