こどもの「できない」は成長へのチャンス
わたしには1歳4ヶ月になる孫がいます。このところ「イヤイヤ期」というのでしょうか、自分が気に入らないことに対しては、ものを投げたりといった行動をするようになっています。たとえば、食べたくないものだと持っているスプーンを床に落としたり、コップのスープをこぼしたり、といった行動です。自我の目覚めというか、自意識の芽生えというか、ひとつの成長の証には違いないのですが。
そうした行動をとったときにどう対処するのか。ひとつは「ダメ」と言ってしかること。危険な行為についてはしかることは大事です。でも、自らの意志を言葉で表せないことを『積み木を投げる』などといった行動で表しているのですから、それを頭ごなしにしかってもしかたないともいえます。積み木を投げたら、「すごいねぇ。今度はボールを投げてみようか」と誘導するのが良いともいえます。先ずは認めてあげてから他を向かせる。そこが大事なのではと思うのです。
子どもの「思い通りにならない」の意思表示にどうオトナが対応するか。可能性の芽を摘まずに伸ばしてあげる。そのためには、子どもの「できないいらだち」をしっかりと受けとめてあげて、その後に「こうしたらどう」という提案をする。ある意味では「思い通りにならない」は成長のチャンスでもあるからです。
1歳4ヶ月の孫の様子は、そのまま小中高校生の指導にも通じると考えます。成長は「思い通りにならない」気持ちから生まれてくるはずです。オトナは余裕を持ってそうした子どもたちの「いらだち」を受けとめらること。とくに指導者としてはそこが大事なポイントになります。孫から教わっています。