数学や理科を勉強しても何の役に立つの?  その1

よく子どもたちが口にする言葉です。

数学や理科なんか勉強したって何の役にも立たない。

それを聞いたときにお父さん、お母さんはなんて答えますか?

確かに、理科の化学式を覚えたからって科学者になるわけではありません。社会の歴史の年号も、それを知らなかったからといって困ることもないでしょう。それでも、オトナであるお父さん、お母さんは、確かに古文の単語なんか知らなくても生きていけるけど、やっぱりちゃんと勉強しておいた方が良いよと、子どもさんに言うはずです。

それは、ぼんやりとながら、勉強ができた方がとくだろうなぁ、と思うからでしょう。

そうなんです。仕事に就くとき、企業の側は、はっきりと学生をスクリーニングします。その指標として、学生の能力を測る指標として、大学入試がきっちりと機能しているのです。いわゆる学歴フィルターというヤツですね。ですから、社会に出て役に立つ、立たないといった基準からではなく、しっかりと勉強をして偏差値の高い大学にいくことで「とく」になる社会があったんです。

偏差値の高い大学をでた人間の方がやっぱり仕事が出来たし、自分の役に立つことじゃなくても、それに一所懸命に取り組んだ人材の方を企業は求めていたのです。そうした従順性や、入試のためだと割り切って努力できる合理性こそが求められていました。

いま「あった」「いました」と言いました。確かにまだまだそうした部分も残っていますが、そうした価値観が急速に変わりつつあります。大学にいくこと、親が子を大学にいかせることが、ローリスク、ハイリターンの投資ではなくなってきているのです。

この稿は続きます

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