教科の数値評価、なくなる? 中教審が議論、通知表に影響か
今朝の朝日新聞の記事です。
教科の数値評価、なくなる? 中教審が議論、通知表に影響か
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180921-00000012-asahi-soci
『学習指導要領の改訂にあわせて、学校現場での評価のあり方を話し合う中央教育審議会のワーキンググループ(WG)が20日にあり、教科ごとに数値評価する「評定」をなくすべきかどうかが議論された。参加した多くの有識者はなくしたうえで、各教科で「知識及び技能」「思考力・判断力・表現力等」など項目ごとに「ABC」といった形で評価する「観点別評価」だけにすべきだ、との立場を取った・・・』
小学校や中学校の評価については何度か書いています。今の学校の評価は「相対評価」ではなく「絶対評価」です。絶対評価は「人と比べて」の評価ではなく、あらかじめ決められた評価基準にそって評価する方法です。事前に数値化された目標に対してどの程度到達できたかを示すものです。
学校の現場では、それぞれの学年ごと、教科ごとに具体的な目標が設定されていて、個々の生徒がその目標に達したかどうかを観点別に評価している、というのが「絶対評価」の本来の姿です。
ただ、文科省は、小学校に3段階で、中学校に5段階での評価を求めています。数値化してしまうことで、その数字がひとり歩きをし、相対的な意味合いを持ってしまっているのも事実です。さらに、中学の評価は高校入試で利用されるため、学校間の「違い」も問題となり、県教委は「5は何%に、4は何%に・・・」などと「絶対評価」になじまないことも求めたりしています。
はっきりいって、今の小、中学校の評価は、絶対評価といいながら相対評価にもなっているとても中途半端なもので、それを高校入試の資料としていることも、ある意味では客観性に欠けるものだといえます。
今回の中教審の答申ですが、わたしは大賛成です。もう小中学校で数値での評価はやめるべきかと思います。そもそも学力の根本を変えていこうとしているのですから、従来型の学力観にしたがった評価法ではおかしいからです。定期試験での1点に固執する学習法から、もっと違う学習法に変わるべき時です。
ある意味では「学習塾が必要とされない」ような新しい評価法を期待したいです。定期試験で△△点アップ、などというキャッチが意味をなさない、そんな「評定」を心から願っています。それこそが「新しい学力観」ですし、これからの子どもたちに最も必要とされることでもあるからです。