増える算数1教科入試

11月3日の朝日新聞の記事です。

「増える算数1教科入試」

「算数1教科」だけの入試をする私立中学校が首都圏で増えている。栄東中学(さいたま市)、巣鴨中学(東京都豊島区)や世田谷学園中学(同世田谷区)も、来年から始める。算数だけで合否を判断するのは、どういう狙いなのか。ずばり「AIに対応できるか」でキーワードだ。巣鴨中学校の堀内不二夫校長(70)は「精神的年齢に関係なく力を出せるのが算数。AI時代に即した、論理的展開ができる力のある生徒を採るため実施する」と話す。論理力や読解力を上げるためには国語の力も重要だが、「中学入試の国語では、判断が難しい」という。ホームページで公表している「サンプル問題」は、数のカードを操作する男の子2人の会話文を読み解きながら解答を求める内容で、文章で説明しなければならない出題もある。「新しい大学入試もあり、最低1問は、国語の読解力も問えるような問題を入れるつもりだ」という。

記事の中にもありますが、これからの子どもたちに求められる能力は「オールラウンダー」ではなく「ひとつのこと特化したした能力」だということです。保護者の世代は皆が「オールラウンダー」を目指した時代。それが学習の目標でもあり、社会が求めていた人物像でもあったわけです。だから、自分の子どもにも同じことを求める傾向があります。

しかし時代は変わっています。

ひとつのことに特化した能力、といっても、ものごとを根拠づけて考え、それらをつなげて、自分で判断できるチカラです。「思考力、判断力、表現力」という論理的にものごとを考える新しい学力観。まさしく、算数や数学の根底にあるチカラです。2020年大学入試改革以降は、文系学部でも早稲田などでは数学を必修にする予定です。

求められるものがかわれば、親が子どにほどこすものも変わらねばなりません。時代を読むことも親に求められるチカラなのかもしれません。何かひとつピカッとひかるものを子どもに持たせること。これからはそれが世の中を生きていく上で最も大切なものになるのでしょう。

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