この10年で伸びた学校
サンデー毎日の4月11日号の記事に「この10年で伸びた学校」というのがまとめられていました。東大、京大などの旧帝大、早慶上理やMARCHといった首都圏難関私立大への合格実績を2011年と2021年で比べて合計が増えた学校を「伸びた」と定義したものです。神奈川県からは公立高校で「厚木、横浜翠嵐、湘南、川和」の4校が、私立では「洗足学園」が掲載されています。
記事にはこうあります。
神奈川は、将来の日本や国際社会でリーダーとして活躍できる高い資質と能力を持った人材を育成する学校として、学力重点進学重点校を5校指定している。厚木はその1校で、横浜翠嵐、湘南、川和も該当し、難関題合格者数が増えている。また、学校の形はそのまま、生徒の成長をうながす取り組みで難関題合格実績を伸ばしているのが洗足学園。学校外活動や研修プログラムなどに参加する「他流試合」をはじめ、教科活動以外のさまざまな知的好奇心を喚起するプログラムを通して育つアグレッシブな生徒は難関大学入試につよい。
わたしの感想です。
やはり「公立高校の復権」がはっきりしてきたということです。以前のように金太郎アメのような公立高校を作るのではなく、進学重点校と進学重点エントリー校をつくり、予算や教員の配置を重点化していくことで、確実に難関題への合格力をつけているということです。さらにここの表には出ていませんが、トップ校が引っ張っていくことでつぎの位置にいる学校も着実に力をつけています。
ただ、すべての公立校がそうなっているかというと、これらの上位校と中堅・下位の高校との格差はどんどん広がっています。実際、入試でも中堅・下位校は定員を割ってしまう学校も多く出ているのが現状です。公立高校の二極化は顕著です。
保護者の皆さまが中学生だったころはどちらかというと「どの高校も同じ」でした。今はそんなことはありません。県自らが「良い学校」には予算を重点配分したり、教員を増員したりといったことをしています。学校間の「差」はどんどん広がっているといえます。とはいっても、県は様々に多様な高校もつくっています。単位制の総合高校などがそれです。偏差値だけではない学校選びがそこでは大事になってきます。
サンデー毎日の1枚の表からいろんなことが見えてきます。