県立中・高一貫校
先ほどの「県立中・高一貫校」についての話題の続き →
一番の問題は、「県立の中・高一貫校ができるんですって。きっとしっかりと勉強させてくれて、大学への進学も徹底的に面倒を見てくれるはずだわ。授業料も安いし、ぜったいにお買い得よ。」といった御父母の期待とはまったく違うベクトルでこうした学校が作られていることだ。
多様な要求に応える、という形でいろいろなタイプの学校が作られていることに違いはない。しかし、そうした多様な要求の中になぜか「大学への進学」というファクターはきれいに抜け落ちている。
たとえば湘○高校。私が在籍していた四半世紀前には本当にすごい先生方が教壇に立っていた。それが今では、5年周期でぐるぐると移動を重ねている教師が教えている。たとえば、高1の英語を担当している教師はひどいらしい。つい先日まで△△高で教えていた教師らしいが、授業にならないという。誰も授業を聞いていないという。生徒の方がよっぽど出来る、ということだ。これで「県の進学重点高」なのだ。いったい「進学重点高」として何をしようとしているのか。
進学重点高に「良い先生」を配置することすら出来ないのに、県立の中・高一貫校には何も期待できない、と思う。民間から登用された校長もいつの間にか消えてしまった方もいる。きっと思い通りに動かない教職員の組織に力尽きたのだろう。こんな状況で一貫校に行ってしまうと、かえって「こんなはずではない」という思いのままに6年間を縛られることになりかねない。
腰の定まらない方針のもとに出来る学校に期待は薄いと思うのだが。地方の「県立中・高一貫校」はどうなのだろうか。