弥生時代の開始は紀元前10世紀?

今日は友人と二人で佐倉の「国立歴史民俗博物館」まで行ってきた。何度か行ったことはあるのだが、「弥生はいつから・・年代研究の最前線」という特別展が目的だった。

弥生時代は紀元前3世紀頃(古くとも前5世紀頃)にはじまったとなっている。中・高の歴史の教科書はすべてその説にしたがっている。しかし、最新の年代測定法により、稲作の開始時期が従来の説よりも500年から600年もさかのぼるのではないか、と言われはじめている。細かい内容については歴博のホームページにリンクをはっておく。

専門家ではないので軽々に述べることは出来ないが、今までの弥生時代の年代確定は、土器の形式などから打ち出されているという。土器は生活用具なので、その形式の変化によって新旧は区別できる。しかし、絶対年代を定める手段がなく、北九州から発掘される中国製の鏡(これは制作年代が確定できる)を基準としていた。それが、科学の進歩により、土器に付着していた炭化物などの年代を、AMS法による炭素14年代測定法によって計測することが出来るようになった。その結果、初期の弥生土器の制作年代が紀元前約900~800年ごろだとわかってきたのだという。

数年後の教科書の記述は「弥生時代の開始は紀元前10世紀にさかのぼり、北九州地方を中心にゆっくりと広がりを見せ、紀元前5世紀頃から中国、四国、畿内へと広がっていった」となるのかもしれない。

歴博の見学の後、佐倉の街を散策した。城下町の町割をしっかりと残し、武家屋敷なども保存されている。楽しい一日を過ごせた。

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