高校生と考える21世紀の論点 (桐光学園大学訪問授業)
今日の午前中は「桐光学園中学・高等学校 http://www.toko.ed.jp/high/index.html」の学習塾対象の説明会にうかがってきました。もう20回前後は説明会に足を運んでいますし、息子が通っていた学校なので良くわかっているのですが、校長先生が代わられたということと、今春もmiyajukuから2名が進学(うち1名は特待合格)しているので、塾の責任としても「今の学校の様子」を少しでも知るための訪問でした。
ということで、ちょっとチカラを入れて記事を書きたいので、桐光学園の学校紹介は後日の稿にゆずります。今日は、[su_highlight background=”#ffdf99″]「高校生と考える21世紀の論点 (桐光学園大学訪問授業)」[/su_highlight]という本についてのお話をさせて下さい。この本はとてもぜいたくな本です。桐光学園で実施している「大学訪問授業」というのを一冊にまとめたものです。「大学訪問授業」というのは、大学の教授や、様々な分野の一線で活躍している方々を呼んで、生徒たちの前で専門的な話しをしてもらう、という桐光学園の名物授業です。
説明会にうかがうと、それまでの1年の訪問授業を一冊にまとめたこの本を一冊いただけます。とてもうれしいです。miyajukuでは、この本のひとつひとつの記録を高3生たちに読ませ、その内容を要約する、という宿題を毎週のように出しています。大学入試の現代文対策には最適の教材です。何しろ「旬の話題を旬の研究者たち」が話しているものです。入試の題材として利用される話者たちですし、そこで語られている中身は、来春入試でも話題にされそうなことばかりなのですから。
[su_highlight background=”#ffdf99″]現代国語の読解は、頭の中に「思考回路」をつくり出すこと[/su_highlight]につきます。「科学の発想と方法について」というテーマの文章にぶつかったときに、自分の頭の中にその主題で考えたことのある思考回路があれば、ストンと著者の主張が自分の中に落ちてきます。ですから、できるだけ多くのテーマについて、思考回路をつくっていくことこそが、大学入試の現代国語対策になるわけです。そうした意味で、この一冊がとても役に立つのです。
最初の文章は[su_highlight background=”#ffdf99″]「羽生善治/決断力を磨く」[/su_highlight]でした。いやぁ、良い文章でした。高校生だけでなく、ひろく保護者の方にも読んでいただきたい文章でした。ちよっとだけ中身をチラ見してもらうと。
棋士はパソコンに入っているデータベースを使ってビデオやDVDの早送り機能ほ使うと、約1分間で1試合を見ることができます。つまり短い時間で大量の情報を得ることができる。ところが、簡単に覚えたものは簡単に忘れてしまう。・・・・・私は10年後もきちんと正確に記憶しておかなければいけないと決意したときは、駒を出して盤上に並べて動かし、ノートに書き出し、考えたことを誰かに話します。視覚だけに頼らず、手を使い、口を使い、耳を使い、鼻を使う。五感を駆使することで記憶がより深く定着できると考えています。
示唆に富んだ言葉ですね。これ以外にも、決断するとはどういうことか、AI と人間の違い、など、なるほどなぁと思わされる話になっています。もちろん、Amazonでポチッとできる https://amzn.to/2Wr29ek ので、よろしければご家庭でこどもさんも含めてまわし読みしてはいかがでしょうか。お薦めです。