父親

土曜日はとにかく疲れる一日だ。外は嵐のようだったが、そんなことは全く知らぬまま一日が「あっ」という間に過ぎていった。帰りの電車はダイヤが乱れていて駅も混乱していた。そんな中、なぜだかわからないが、ふと自分の父親のことを思い出した。

私の父親は十年ちょっと前に若くして死んでしまった。建築業を営んでいた。断片的な記憶しかないが、その父親の仕事ぶりを覚えている。都心のある駅で待ち合わせをしていて、スーツ姿で現れた父親のかっこよかったこと。どこかの街のビルを訪ねたとき、ここはお父さんが建てたんだよ、ってだれかに言われて「すごいなぁ」と感動したこと。大学生になって、何度か現場の手伝いに行ったときに見た父親の働く姿・・・ なと゜なと゜

男の子にとって、働く父親の姿というのは強烈な印象を刻むものなのだと思う。

いや、何でそんなことを急に思い出したかはわからない。かなわぬことだが、無性に父親といっぱいやりたくなった。父親が生きていてくれたら、今夜はいっしょに旨い酒を呑めただろうに、と思った。同時に、自分の息子に、自分の働く姿がどのように映っているのか、そんなことも考えた。

miyajukuの生徒のお父さんたちは、子供たちに「働く姿」を見せているのだろうか。

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