ストレス
一昨日、娘と行ったオープンキャンパスで聞いた模擬授業。中でも「生物とストレス」の話は興味深かった。
細胞に熱のストレスを与える実験の話だ。ふたつのグループの細胞に、一方は37度→43度→47度という熱ストレスを与える。他方には37度→47度という熱ストレスを与える。前者のグループは30%ちょっとの細胞が生き残ったのに、後者のグループは0.03パーセントしか生き残らないとのこと。
なぜそうなるか。細胞はタンパク質で出来ている。熱ストレスを受けるとそのタンパク質の構造が壊れて細胞が死ぬ。しかし、一度、軽度の熱ストレスにぶつかった細胞は、そのストレスに打ち克つための免疫を持つのだという。それに対して、いきなり大きなストレスに対した細胞は何も出来ずに死滅するしかない。
子供の教育も同じことだ。小さなストレスを与えることで、ストレスに対処できる術を身につけることが出来る。そうしたストレスを体験しないまま成長すると、より大きなストレスにぶつかった時、それに対処する術を持たない。
さじ加減が難しいが、子供が育っていく上で、壁にぶつかり、それを乗り越えていくことはとても大切だと思う。