国語力
神奈川県の公立高校の国語の入試問題を見たことがあるだろうか。普通の大人が見るとびっくりすると思う。何にびっくりするかって、そのあまりのレベルの低さにだ。出題される文章はそこそこの内容のものが出題されるが、設問はほぼすべてが四者択一問題で、書かせる問題などまったく出題されない。
正直、私立中学入試の中堅校レベルの問題の方がよっぽど難しい。実際、私は公立高の入試問題を小6生にやらせている。これで満点がとれないようでは実際の中学入試の問題で合格点をとるのは難しい。
何でこんな出題を続けるのだろうか。
中学での国語の授業にも疑問を感じる。教科書をしっかりと学習する学校は皆無だ。弁論や百人一首大会なんかに多くの時間をさいてしまう。それこそ、そうしたことは総合の時間でやってほしい。ただでさえ、しっかりとした文章を読むことをしなくなっている小・中学生なんだ、国語の授業ぐらい「骨のある文章」をしっかりと読ませて欲しい。
小学生の国語の教科書の薄さもなんとかして欲しい。しかも、物語文のしめる割合が多すぎる。しっかりと論理を追う力をこそ国語の時間につけさせるべきだ。そうした意味で私立中学受験に意義を見いだすことができる。とにかく量を読みこなすことができるからだ。
高3生の語彙力には愕然とさせられるが、それもこれも小学校から受けてきた彼ら、彼女らの教育の所為だ。このまま大学生になって、きちんとしたレポートが書けるわけがない。そのためにもしっかりと受験勉強をして国語力を身につけて欲しい。