筋萎縮性側索硬化症
今日の午前中は知り合いの葬儀に出かけてきた。
筋萎縮性側索硬化症(通称ALS)という病気で亡くなられた方だ。この病気は、全身の筋肉の機能が急速に衰えて、運動機能がすべてうばわれてしまう。言葉も発せなくなり、呼吸も出来なくなってしまう。ただ、意識ははっきりとしていて、感覚は麻痺しない。痛みは感じるが、それを伝える術をなくしてしまう、という恐ろしい病気だ。原因はわかっていないし、治療法もない。10万人に2人の割合でかかる難病だという。
その方とは、昨年二度ほどお会いした。その時は、車いすには乗っていても、しっかりと話をすることが出来た。「すべての機能が失われても、人工呼吸器をつければ延命は出来る。でも、自分はそれを選ぶつもりはない」ということをおっしゃっていた。最終的にはそれを選択されたようだ。その方の息子さんは医師をしている。今日も挨拶の中で、「父のこの病をどれだけうらんだことか。このような究極の選択を本人にせまる病は、この病気のほかに私はしりません。」とおっしゃっていた。医師として、父の病をどうすることも出来なかった無念もあったのだろう。
人はいつか死をむかえる。そんなことは普段考えもせずに毎日を過ごしている。それで良いと思う。が、こうして知人の死に接するとき、お前は今、何をしているんだ? という問いかけを聞く。しっかりと生きていかねばならない。そう思わされる。
さて、今日もしっかりと授業をしていきましょう。