小学生の学力

普通の小学生の学力が、加速度的に低下してきているのを感じる。たとえば「計算力」だ。小5や小6でも、25×4をすぐに100と答えられる生徒がどれだけいるだろうか。25×5や25×6になったらもうお終い。鉛筆を持って筆算をはじめる。

原因は二つ。ひとつは、かけ算の意味をしっかりと理解していないこと。25×4は、25+25+25+25だということをきちんとわかっていない。25×8ならば、25×4の二つ分だから100×2で200だ、と考えることができない。もうひとつは、かけ算九九がおぼつかない。とにかく演習量が少ないので、計算が危ういのだ。miyajukuの小6生は、通分のある分数の計算演習をとにかく大量におこなう。塾に行っていない子の100倍ぐらい(決して冗談ではありません)の演習量をこなす。それぐらい学校では問題を解かない。

これでいいはずがない。この子たちは、中学生になり、高校生になっても、「伸びる」ことなく終わってしまう可能性が大きい。土台が出来ていない。基礎がないところに家を建てても、すぐに倒れてしまう。小学生時の「さぼり」は、将来にわたって引きずることになる。

「さぼる」と言ったが、彼ら、彼女らは「さぼる」つもりで毎日の学習をしているわけではない。ふつうに毎日の学習をしているだけでは「さぼる」ことになってしまう今の教育のシステムがおかしいのだ。

お父さん、お母さん。自己防衛するしかありません。とにかく普通に小学校に通わせているだけでは、将来への「伸び」を期待できる土台は絶対に出来ません。これも大げさではありませんよ。中学生になってからでは絶対に遅いです。

小学校の現場は疲弊しているのじゃないかな。小学校の先生は、今の世の中でもっとも大変な仕事だ、とよく言われるけれど、その通りだと思う。とにかく学校の先生に対する「要求」が多すぎる。学校の先生を「生徒への教育」だけに専念させてあげられる、そんな仕組みを政治が作ってあげないといけない。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次