テレビの電源を切ろう
冬期講習の6日目がスタート。遠い中東ではイスラエル軍がガザに地上戦をはじめたらしい。戦車と軍事用のヘリコプターが、映画のワンシーンのように進んでいく姿を想像する。経済状況が悪いとは言いながら平和な日本という国のありがたさを思う。箱根路を走る大学生たちの応援に沿道には多くの人がつめかけ、さらにたくさんの人たちがテレビ観戦する。幸せな新年の光景だ。この国に暮らす幸せを感じる。
テレビの報道が気になる。あまりにネガティブな姿勢が嫌になってしまう。意味もないバラエティか事件のほんの一部を拡大解釈した報道か、そのいずれかの姿勢でしか番組を作れなくなっているようだ。確かに派遣の人たちの問題は大きい。だが、あえて批判を覚悟の上で言うと、それは今回の不景気の問題の矮小化された一握りの部分でしかない。私たちが知りたいのは、どこまで今回の不景気の根が深く、今後はふつうの人たちの生活にどのような影響があるのか、政治の力がどんな影響力を発揮できるのか、有権者である私たちの選択の材料となるものを提供することこそがマスコミの働きのはずなのだ。
日比谷公園の「派遣村」ばかりを拡大解釈して報道し、厚労省の体育館に寝る人たちの絵を映すばかり。そもそも、こうした派遣労働者の問題は、法改正で製造業にも派遣労働者を認めたことにある。その時に、不景気が来ればこうした人たちが企業の安全弁として利用される、ということはわかっていたことだし、そのためにこうした制度を取り入れたはずなのだ。どう制度を変えればよいのか、それを私たちにわかりやすく示すことはどのマスコミもおこなってくれない。
テレビはおしまいだなぁ、とつくづく思う。能動的に情報を選択して手に入れる術を持つ私たちは、テレビのような一方的な媒体を今後は見捨てていくのだと思う。ますますテレビは、あのバラエティというムダな時間を増産していくのだろう。あとは箱根駅伝のような「生」の感動を伝えることに活路を見いだすだけかな。
とにかく、テレビを消そう。テレビがついている時間とその家庭の子供の学力は反比例の関係にあることだけは確かだ。
受験生のいる家庭はテレビの電源をコンセントごと抜いてしまいましょう。