立体図形の学習

小、中学生の算数や数学の授業をやっていてとても気になることがある。それは空間図形の分野の学習だ。移行措置でかなりの入れ替え等があるが、昨年までは小6で立方体や直方体の学習をしていた。円錐や角錐は学ばない。ゆとり教育で算数からもっとも削られた分野だと思う。

今年度からはこの部分がすべて小5での学習に移行している。小6は移行措置前なので立体図形の学習を小5でやっていない。ということで、この夏休みは小5、小6とも同じ教材で同じ内容の学習をすることになった。

立体図形の学習をさせると、その子供の基礎学力がはっきりと出てくる。私がホワイトボードに書いた立体図形の見取り図をノートに描かせてみる。とにかくみんなへたくそなのだ。ふつうの直方体の見取り図を描くことが出来ない。ましてや、直方体をいくつか組み合わせた階段状の立体になると、もうパニック状態になってしまう。そもそもまっすぐに線をひけない生徒も多い。

そんな感じだから、展開図を描いて、どの部分が実際のどの辺や角になるか、なんて問題も不得意な生徒が多い。中学生や高校生でも図形を描くのがへたくそな生徒がたくさんいる。立体図形の見取り図の中で糸が巻かれたものが、展開図の中でどのようにあらわされるか、なんて入試問題は最も不得意な問題になってしまう生徒が多数だ。

私立中学入試では立体図形は多数出題される。私立中学側が、今の小学生の図形把握の能力に危機感をいだいている証拠だろう。miyajukuでは、小学生の授業で、立体図形に割く時間をたくさん持つようにしている。考えるきっかけと時間をあげなければ、子供たちがそうした能力を身につけることはない。

何よりも、理科でレンズを通る光の作図や、数学の関数でのグラフの作図など、とにかく図を描くのがへたくそな生徒が増えている。だからスケッチすることをもっと生活の中に取り入れることも大事だと思う。理科の植物の学習でも、花や葉のスケッチを学校で実際にやっている生徒は少ない。そんな余裕が学校にはないのだろう。家庭で、ちょっとしたきっかけにみんなで花のスケッチなんてやってみてはどうだろうか。