就職留年7万9000人

今朝の「読売新聞」朝刊の一面記事は「就職留年7万9000人。大卒予定7人に1人・・新卒として再就活」というものだった。リンク(PCのみ)

就職活動は大学新卒の時に限られていて、卒業してから就活しようにもできない状況がある。だから、わざと単位を落として留年をしたり、大学院に進学したりして、もう一度「新卒」として就活ができる道を選択する学生が多いと言うことだ。

就活が厳しくなっている理由の第一はリーマンショック以来の不景気にあるのだが、果たしてそうした理由だけなのだろうか。今朝の記事にも書かれていたが、「学生の質の低下」が企業側の採用を不活発にしている面もあるという。記事の中ではつぎのようにふれられている。

就職情報サイト「マイナビ」の望月一志編集長は、「質が足りずに予定数を採用しない企業は、中堅以下で多い」とした上で、「(学力を重視しない)入学形態が関係しているんじゃないかなと企業は感じ始めている」とも明かす。企業コンサルタントの前川孝雄さんは「今の学生は個性教育の名のもとで育てられ、人と比べられることや競争するのが苦手。企業は物足りなさを感じているようだ」と分析する。就職予備校「企業受験ゼミナール」(東京)の戸部克弘代表は「全入時代で大学入学の壁がなくなり、今は、就職の段階で壁ができている」と見る。

こうした新聞の記事などではあまりふれられていないが、大学を卒業する学生の数は年々増加しているのだ。それだけ大学進学率が高まり、多くの大学生が生まれている状況がある。就職したい学生は増えているのに、受け入れ側の企業はかつてのような経済成長はなく、採用数は頭打ちになっている。経済不況がなくても、就職しにくい状況ができはじめているのだ。

ユニクロが社内言語を英語にし、今後数年間で外国人の採用数を増やしていくという。一般的に企業側が学生にもとめている英語力はTOEICのスコアで700点以上のようだ。果たしてどれほどの学生がそうしたレベルに達しているだろうか。同時に、大学卒業時にそのレベルにあるためには、大学に入学時には大学入試センター試験で8割程度の得点力はなくてはダメだろう。多くの高3生はそのレベルに達していないまま大学生になる。

いろんなことを他人の所為にするのではなく、まずは自分の実力をつけることだ。同時に、子供に競争をさせることを親が意識することが必要だと思う。今の教育の現場には競争はほとんどないのだから。

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