神奈川県の公立高校の入試制度改革

今日も「秘密の特訓」からスタート星

さて、神奈川県の公立高校の入試制度改革についての記事が神奈川新聞に掲載されました。お読みになっていない方は、下記に記事へのリンクをつけておきました。

全受験生に学力検査、前・後期の一本化も、県立高校入試改正案/神奈川

学力重視にシフト「脱ゆとり」鮮明に、県立高校入試制度改革案/神奈川

記事を読んでいただければわかるように、現在の「前期、後期選抜制」から「後期選抜一本」への変更が主な改革の主旨です。こうした改革はすでに埼玉県や千葉県でおこなわれており、いつものように神奈川県は「後出しじゃんけん」で改革をしていくことになります。

前期選抜制度は、2月のはじめ(今年は明日が発表)に合格が決まり、その後の中学生活が間延びしてしまうこと。学力検査をともなわない選抜なので生徒が勉強をしなくなってしまったこと。そもそも絶対評価という担当教師の主観がかなり入る学校の内申を選抜の基準にしていること。などなど、多くの問題点をかかえています。

改革の指針では、すべての生徒に学力検査を課す、というのが基本となるようです。ただ、新聞には「早くとも2013年(現中1生)」からの導入をする、と書いてありますが、もう少し遅れそうだと言うことです。統一地方選が間近ですし、神奈川県の場合、現知事が出馬するのかもわかっていません。とにかく、夏前までには「新しい高校入試制度」の具体案が県教委から出され、その後の公開説明会などを経て2013年or2014年から実施、という運びになるのでしょう。

また、独自入試については、廃止or一本化の流れのようです。基本的にはこの改革案は「入試制度の一本化」がその主旨ですから、廃止の方向になるのでしょう。そもそも「進学重点校」というのもとても中途半端で意味のない制度です。大阪のように予算が「進学重点校」に重点配分されるわけでもなく、教員増員や卒業生のチューターをいれるわけでもなかったのです。さっさと見直した方が良いと私などは思っています。それもこれも、新しい知事さんが誰なのかにもよるのでしょうが。

現中2生について言えば、今年と同じ制度で高校入試がおこなわれることになっています。進学重点校になった大和高校などが独自入試をおこなうかどうかは未定ですが、厚木高校以外はおこなわないだろう、と私は予想しています。そもそも独自入試問題を作ることは高校側にかなりの仕事を増やすことになっています。そんな大変な仕事を背負わないだろう、と思うのです。しかも、なくなりそうな制度でもあるのですからなおさらです。

現中1生については、どういう制度になるかは7月にははっきりするでしょう。いずれにしても、「しっかりとした学力」を持つことが大切になってくることは確かです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次