特色検査の実際

午前中は藤沢にて私塾協同組合の勉強会。来春入試について各塾の先生方と情報交換をしてきました。何度も書いていますが、とにかく「手探り」です。面接がどのようにおこなわれるのか、新傾向の記述問題はどのぐらいの割合で出題されるのか。その配点は何点ぐらいになるのか。

たとえば、国語の問題には150字程度の記述が出題されることになっています。この配点が5点なのか、10点なのかで対処の仕方がまったく変わってきます。中堅校を受験する生徒であれば、5点配点ならこの記述の問題は捨てた方が良くなります。この問題にかかわりすぎてしまい、他の問題をやり残す、といったことになりかねないからです。でも、10点配点ならやらざる得ません。たったこれだけのことでも情報が欲しいのです。

今日は小田原の先生が、小田原高校で説明会の際に配布された「特色検査」の問題例を持ってきてくれました。miyajuku周辺でも、厚木高校、希望ヶ丘高校などが特色検査を実施予定です。「記述問題」と発表されているものですが、実際は「入試問題」だということがわかります。

たとえば、1問は「竹取物語」の原文が問題文として出題されています。その問題文に対して次のような設問がされています。「竹取の翁がどのようにしてかぐや姫を見つけたのか、その時の様子を50字から60字で答えなさい」これは古文の読み取りです。つぎに原文の中にある「ふじの山」という単語が二つの意味にかけてつかわれている。その意味を考えて英文の空欄を埋めさせる問題です。「Fuji has two meanings: ( ) forever and ( ) soldiers.」これは英語の問題です。さらに、日本と中国の「尺」の単位についての対話文を読ませ、そこから連立方程式を立てて解き、その結果をグラフに描かせる問題と続きます。完全に数学の問題です。

「特色検査」の「記述」を小論文のたぐいだと思っていると大間違いで、これはあきらかに「共通問題」の500点であまり差がつかないことを見越して、この「特色検査」で合否を決めていこう、という意図が見えてきます。厚木高校あたりは1,200点満点で、学校成績300点、入試500点、面接200点、特色化検査200点で合否が決まります。この特色化検査の合否にしめる割合がとても大きいことがわかるでしょう。

とにかく知れば知るほど来春入試は「何がおこるかわからない」ものになってきます。ぼやぼやしている暇はありません。とにかくしっかりとした「地力」をつけることです。それができない生徒に「合格」の文字は縁がなくなるでしょう。

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