部活動について

新年早々にいたましい事件(http://mainichi.jp/select/news/20130109k0000m040059000c.html)が大阪で起こった。様々な意見があるだろうが、こうした事件が起こる背景にある「学校の中での部活動のあり方」にまで踏み込んだ議論がわき起こって欲しいと切に願っている。

みなさんは「体育」と「スポーツ」を分けて考えたことがおありだろうか。学校の部活動はあきらかにスポーツではなく体育に属する。体育は「知、徳、体(現在では人間力)の一環として位置付けられる“からだの教育(Physical Education)”である。それに対して、スポーツとはルールに基づく競技性・競争性を所有する文化といえる。

部活動はあくまでも学校教育の一環としての位置づけであるべきだ。その部活動が「結果」を求めるようになって久しい。勝つことが大命題となってしまい、勝つためには手段を選ばない指導もまん延してしまっている。たとえば、中学校や高校での部活動の練習時間はしっかりとしたルールの中で行われるべきだ。しかし、そんなルールのある学校などほとんど存在しない。何かがおかしい。

本来であれば、部活動は生徒が自主的に参加し活動する場であるはずだ。しかし、多くの生徒が、場に縛られていて、必ずしも本意でなく部活動を続けていることも多い。もちろん生徒の側にも問題がある。だが、それ以前に、部活動というものの強制力が生徒を呪縛していることの方が大問題だ。

マスコミも部活動の勝利至上主義を後押しする。私立学校にとっては部活動は大きな宣伝の場になっている。持ちつ持たれつの関係の中で、生徒たちが犠牲になっている。知らず知らずのうちに、勝つ部活動の指導者が持ち上げられ、良い指導者だ、良い先生だ、ということになっていく。

良い指導者とは、部活動の中でこどもたちの成長を後押しする先生なのだ。決して勝つことを目的とする先生ではない。競技を教えるのではなく、競技を通して生徒たちの人間的な成長をバックアップできることが、部活動の先生には求められる。

部活等について踏み込んだ議論がわき上がって欲しい。