ノートは思考過程を記すもの
絶対評価になっての弊害の一つに「ノート提出」というのがあると思っています。確かにしっかりとノートをとっているかを評価するのはわかります。でも、高い評価をとろうと「ノートづくり」にチカラが入ってしまい、授業を集中して聞く姿勢が欠如してしまっていないでしょうか。これでは本末転倒です。
何度も書きますが、ノートは「後で確認するためのメモ」であり「自分の思考過程を記録するもの」です。きれいである必要は全くありません。機能性が重視です。いろいろな色を使ったり、定規で丁寧に線を引いたり、などといったことは時間のムダ以外のなにものでもありません。そんなことをしている暇があったら授業に集中すべきです。頭をフル回転させて問題に集中すべきです。
中3生は「二乗に比例する関数」の問題をひたすら解いています。放物線と直線が交じっている問題です。何度言っても図を描かずにテキストの問題にくっついている図に書き込みをする生徒がいます。「問題文を読みながらその条件をノートに図として描いていく作業が大切なんだ」と繰り返し言っているにもかかわらずです。こうした生徒はわかるまで徹底的に私の指導が入ります。
問題の難易度が上がるほど「思考過程をノートに書き出せるか」が勝負を分けていきます。これは訓練です。練習です。何度も何度も繰り返して、頭の中の動きをノートに書き出す仕組みを身につけるのです。それが来春の入試での武器になります。逆にそれができるようにならなかった生徒は、入試問題にはまったく太刀打ちできません。
お母さん。子供さんの筆入れをシンプルにして下さい。いろんな色が入っている筆入れはゼッタイにダメです。シューペンと赤ペンと消しゴム。これだけで十分です。カラフルなノートはダメ。とにかく機能的に。思考過程をノートする習慣づけを。夏の講習の目標の一つです。