国語の成績をどうすればあげることができますか? 続き
国語の成績をアップさせるには、まず、国語という教科を3つに分けて考える必要がある、ということ。そして、学校の国語の成績をアップさせる方法について書きました。今日は、入試問題の国語への取り組み方についてです。
よく、国語ができないのなら読書をしなさい、という保護者の方がいます。この方法はあっているようで間違ってもいます。本を読むとき、皆さんはどんなことを目的としていますか? おもしろいから読む、仕事の上で必要だから読む、あることを身につけたいから読む、その目的は様々なはずです。つまり、国語の入試問題を解くチカラをつけるための読書法、というのをしっかりとおさえながら読まないと、読書がそのまま入試での国語の成績アップにはつながらないのです。
入試の国語の問題を解くためには、まずは「語彙力」が必要になります。このチカラが不足している生徒は、問題を解くスタートライン立てません。英語の読解問題を解くのに「単語力、熟語力」が必要なのと同じことです。一般的に読書の量が多い生徒ほど、この「語彙力」がすぐれているのは確かです。といっても、特定のジャンルの本ばかり読んでいてはダメです。幅広く、自然科学から文芸、社会思想まで、いろんな本を読んでいることです。古典も語彙力増強の糧になります。
といっても、入試前に時間がない場合はどうするか。中学受験であれば、今までの入試問題に出題された「語彙」をまとめた参考書や問題集があります。また、一般的な私立中学入試のカリキュラムは、そうした語彙力アップの学習が必修となっています。それをしっかりと学習することです。高校入試や大学入試も同じことです。miyajukuでも、国語の授業ではそうしたものを使って、語彙の小テストを繰り返します。たとえば大学受験では、下のようなものをつかって学習を進めます。
中学受験では、理科や社会の学習を進めていく中で「語彙力」を磨いていく、ととらえた学習法もお薦めです。最近は、思考力を問う問題も増えてきているので、そうした教科の学習を通じてしっかりとした「語彙力」をつけることが可能です。ただ、物語文はその範疇にないので、こちらは、よく出題される作家の作品をいくつか読んでいく学習を並行すれば良いでしょう。
ただ、県立高校入試ではそこまで「語彙力」にこだわる必要はありません。ごく普通に学校の検定教科書に出てくるような語彙が理解できていれば十分です。県立高校入試の国語の問題は難易度がそれほど高くありません。語彙力が問われるというよりも、「書くチカラ」や「まとめるチカラ」が求められたりするので、そうした問題への対処方をしっかりと身につけた方が良いのです。
この稿は続きます。