作文指導者研修 下
さて、具体的な文章作法です。
☆ 題の大切さ
題で考える力のレベルがわかる。題は作品の顔。一番言いたいこと、最も大切なことを題にする。題が考えられないということは、本文の焦点がはっきりしていないこと。「声帯の必要性」→「つんく♂さん、生きて!」とすることではっきりと筆者のいいたいことが伝わる。
「助け合う心」という題を「助け合う心を」とか「助け合う心で」とすると、「を」や「で」で筆者の温度感が伝わる。題は本文にない言葉を使ってかまわない。本文の核心を補足する関係でもいい。つまり題は作品そのもの。目立つ顔をしていると人目を引く。試験では有利。読んでみようという気になる。
☆ 文章をすっきりさせるベスト3
1 文章を短く切る。
2 なくてもわかる言葉は削る。
3 ダブりをなくす。
主語の繰り返し。前の文の単語の繰り返し。まず一つ目は、つぎに二つ目は。みんな接続詞が大好き。だから、なので、そうしてみると、そして、また、それに、もし、などなど。ほんとんどなくてわかる。
他人が読んでわかるか、わかりやすいか、ということを考えて書くことが、よい文章を書く重要なポイント。筆者はあれを書こう、これを書こうと、頭の中で考えて書くが、読者はいきなり文章で読む。読むまではなにが書いてあるかもわからない。書く人がどんなことを考えて書いたのか、などということはまったく分からない。それほど筆者と読者の意識は、読み始める前はかけ離れている。取材(考えることも同じ)をすればするほど、筆者に蓄積ができてしまい、謝罪前の意識(読者の状態)には戻れない。
まだまだあるのですが、このへんで(^_^;) 残りは授業の中で生徒たちには伝えていきます。