作文指導者研修 中

さて、白△さんの作文講座です。題は「考える力、書く力」というものでした。まずは、「知る」ということの大切さについてです。

自分のまわりに似たようなことはないか。親、兄弟、友人。あればそれを具体的に書く。感想文の場合、課題分の内容そのものでなくてもかまわない。全く関係ないと困るけど、地震なら阪神のことでもいいし、避難や支援のことでもいい。

知ると知らないとでは、全く考え方が違ってしまう。それどころか人の将来は知ることの量と質でまったく変わるはず。知れば興味を持つし、興味を失うかもしれない。知らなければ自分で行動を決められない。知らなければチャンスを逃すかもしれない。

白△さんは、三ヶ月ほど生徒の作文を見ていて、あることに気づいたというのです。たとえば「コンビニに欲しいこんなサービス」という課題には、かなり細かくいろいろと書くことが出来るのに、「廃炉について」はなかなか文章がつながっていかない。当然です。身の回りにあることはいろいろと書く「種」はあるものです。でも、「廃炉」や「介護」などといったテーマは、なにを書いて良いのか思いつきもしない。

今や、家庭で、新聞なり、テレビなり、ネットなりで、ニュースを定期的にチェックしている家庭は半分ほどだといいます。親が家庭で社会の様々な出来事について教えない。学校でも踏み込んで知らせない。いったいどこでこどもたちは社会の出来事について知ることが出来るのだろう。ぜひ、学習塾で、そうしたボールを週に1回でも良いのでこどもたちに投げて欲しい、というお話でした。

確かにその通りです。生きるチカラ、というのは、知るチカラでもあります。知らないと考えることは出来ません。新しい高校入試で試されるチカラは、考える力、問題解決能力、思考過程を見える化するチカラ、といったものです。これは2020年に向けての高・大連携改革の中で求められる新しい学力観でもあります。そうしたチカラは、すべて「知るチカラ」が源泉です。

ニュースを知る。そして、そのことについて身近なものと結びつける。そして、それに対して自分の考えを持つ。書いてみる。書いたものを添削してもらう。書き直す。こうして、課題作文とその添削を通じて、こどもたちの考えるチカラを鍛えていくこと。白△さんのお話をうかがいながら、その方法論は間違っていないと思えました。

次回、具体的に文章をよくする方法について、白△さんのお話を書きます。