高校入試の面接について

神奈川県の県(公)立高校入試では、受験者全員に「面接試験」が課されることになっています。

どのような面接かというと、事前に各高校から発表されているいくつかの項目と共通項目について質問され、それに対して受験生が答えるというものです。基本的には「受験生1人対面接官2人」といったものになります。時間はひとりあたり10分です。

面接の観点は、共通項目が3つと、それぞれの高校ごとの観点があります。詳細は神奈川県教委のホームページ http://www.pref.kanagawa.jp/uploaded/attachment/830678.pdf  にあります。

受験生は、共通項目と「自分の長所」について「面接シート」を記入して受験校に提出をします。観点以外の項目で採点をされることはありません。極端な話し、面接の態度にチェックがされていない高校では、面接の態度がどんなに悪くても減点されることはない、ということです。

さて、実際に面接が入試の合否にどのぐらい影響があるのでしょうか。miyajukuの周辺高校はほとんどが「学校成績300点、当日の入試得点500点、面接200点」の1,000点で合否を決めています。これだけみると面接点の比重は、2年、3年の学校成績の2/3の重みを持つことになり、たった10分の面接で2年間の学校での努力が消えてしまうこともあり得そうです。

しかし、実際にはそうなっていません。面接得点は「簡易開示」されています。受験生は簡単に自分の得点を知ることができるのです。その得点を集計すれば、面接の実際がわかります。

例えば、今春の入試で、厚木高校の受験生は全員が面接得点は100.00点でした。つまり、面接では全く差がついていないのです。周辺校をみても、海老名高校、座間高校、大和西高校も、ほぼ受験生全員が同じ得点です。大和高校は少しは差がありますが、2点以内の中に分布しています。逆に大和南高校や綾瀬高校では、30点〜40点の差の中に得点が分布します。

つまり、基本的に中堅上位校では面接点で差をつけていないということです。さすがに簡易開示されますし、10分間の面接で学校成績や入試得点での本人の努力をひっくり返すことを高校側もさけているようです。ただ、下位校については30点、40点の差がつくのはふつうになっています。これは高校入学後のことも考慮して、少しでもまともな生徒を入学させたいということなのでしょう。

結論からいいますと、面接に神経質になる必要はないということです。ただ、学校によっては、面接点で差がつく場合もあります。希望ヶ丘高校などがそうしたひとつです。志望校を選択するとき、面接で差がつく高校なのかどうかは、とても重要な判断基準になるでしょう。

miyajukuの中3生は、塾長との進路相談時だけでなく、いつでも「△△高校は面接で差がつきますか?」と聞くようにしましょう。

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