学習の目標はシンプルな方が良い
たとえば高3生の英語の授業は、Nexstageをつかった熟語と単語の徹底的な演習に時間のほぼすべてを振り向けました。今年の高3生の英語の熟語への理解度があまりに低かったからです。範囲を決めて宿題にし、そのテスト問題をやり、できなかった部分を徹底的に演習しました。それこそ「徹底的」にです。また、英単語についても、同義語や反意語などをふくめて、ひとつの英単語からたくさんの枝分かれをさせた語へと理解をすすめました。こちらも、演習問題をつくって毎回の授業で繰り返しの演習をしました。
確かに、この時期にこうした学習をさせるのは遅いよ、という意見もあるでしょう。生徒たちも、もっと読解の問題に取り組みたかった、という声もありました。もちろん、読解の問題も無視したのではなく、短くて読みやすい英文を準備して演習もしています。ただ、今年の高3生のレベルでは、まずは語彙力の実力アップが重要だったということです。
見違えるようにチカラを伸ばしています。ただ、まだまだ得点には結びつきません。9月以降の、この夏に身につけた語彙力を利用して、それをどう読解に結びつけていくかの演習が重要になっていきます。学習の目的はシンプルであった方が良い、というのがわたしの考え方です。どうしても「あれも、これも」と目的を付け加えたくなるものですが、結果的には「ひとつも成果を得られなかった」ということになりかねません。
語彙力だけに的を絞った学習でしたが、それを突破口にあと5ヶ月を突っ走っていきます。他の学年も同じです。たとえば、小6受験生の算数は、7割〜8割はできる問題をたくさん演習する、といった学習法をとりました。まずはしっかりと入試問題の4割程度の出題になる「基本問題」を得点することにしぼった学習です。こちらもしっかりと成果を出しています。
学習の目標設定はくまでもシンプルに。