ひとりごと
高校生が定期試験の真っ最中。高校の定期試験の難しいところは、大学受験には学校の成績がかかわらない、というところだ。もちろん、指定校推薦やその他の推薦制度を利用しよう、という考えのある生徒はかかわってくるが、一般入試では関係がない。それをいいことに、勉強を「さぼる」というか、あきらめてしまう生徒が山のように出てくる。
高校の定期試験に対する取り組は、ひとつの「学習のきっかけ」にする、ということだ。せっかくの試験なのだから、普段の自分の学習の整理と、なにが足りなくて、なにができているのかのチェックとして上手に利用すればいいのだ。そもそも高校の学習というのは、中学と違って「やらされる」ものではなく「自らやっていく」ものなのだ。いずれにしても、定期試験にしっかりと取り組むことが、大学受験に向けての第一歩ということ。
そんな定期試験の真っ最中にもかかわらず、いくつかの高校の部活動は練習を継続している。こうしたことは、生徒の「学習する権利」を奪う「人権侵害」といっても良いのではないだろうか。顧問はそうした感覚を少しでも持って欲しい。夏の大会が近いのはわかる。でも、部活動と学習の優先順位を考えて欲しい。と同時に、様々な子どもたちが、様々な考えのもとに部活動に参加している、ということを想像して欲しい。
学ぶ権利を奪う権利はあなた達にはないはずだ。定期試験を軽んじることは、学校そのものを軽んじることにつながらないだろうか。子どもたちには、学校の授業を大切にし、そのためにも定期試験にはしっかりと向かってもらいたい。わたしはそう願っているだけだ。どんなに競技能力が優れていても、定期試験で一定の成績を修められないようなら試合には出さない、といった指導こそが公教育の部活指導だと思う。