教養
そんな中、あるお母さんの識見には肯くことが多かったです。本人の覚悟ができるのかどうか、それがすべてです。覚悟があるのなら、親としてはそれを精一杯バックアップしてあげたいのですが、それが今のところは見受けられません。今の時代、ひとつのことをやっていれば生きていける、といったことはないでしょう。とくに勉強はしっかりとやっておかないと、何をするにも社会に出てから困ってしまいます。
そのとおりですね。
いろんなことに対処できるチカラ・・・ ちょっと言い換えると、教養、といってもいいかもしれません。先の読めない時代の中、いろんなことに柔軟に対応できるチカラというのは、教養という言葉に包含されているとわたしは思っています。理系だから社会は必要ない、文系だから数学は必要ない、といった時代ではありません。何よりも教養のある人は、他人からリスペクトされます。同時に、人が寄ってきますし、人と人とのつながりも広く深くなります。それこそが生きていく上での最も大きな財産ではないでしょうか。
今からの時代、子どもたちは教養こそ身につけるべきものなのでしょう。
目の前にあることに対処する How To ばかりに目がいきがちな時代だからこそ、すぐには役に立たないけれど、めぐりめぐって自分の糧になる教養を身につけるべきかと思います。学習塾はそれこそ目の前の1点にこだわる指導を求められます。 How To を教える場です。だからこそ、ちょっととした部分で「教養」の大切さを子どもたちに伝えていきたいです。
今日の面談に来られたあるお父さんは、土曜、日曜にはお子さんを連れてあちことの博物館やワークショップに行かれているようです。子どもさんに「教養」を身につけさせる姿はすばらしいです。一見、何の役にも立たないような時間が、実は、子どもにとってはとってもおっきな時間だったりします。子どもには未来があります。その未来は、何がきっかけになって開いていくかわかりません。いろんな経験をさせたいですね。