「万引き家族」を観てきました。高校生にぜひとも観てもらいたいです。
「万引き家族 http://gaga.ne.jp/manbiki-kazoku/」を観てきました。
ちょっと退屈するかな、と思っていたのですが、最初から最後まで引きこまれ続けました。樹木希林、安藤サクラ、松岡茉優といった女優陣の演技のすごさもあるでしょうが、是枝監督の絵の作り方のうまさの所為だったのかな、と思います。
題名が「万引き家族」という挑戦的なものですし、物語の設定も、今の日本がふたをし続けているものに光をあてたものです。そして、そうしたことが世界的に評価されてバルム・ドールを獲得したわけで、社会派の映画みたいに、そっちの方に目がいきがちです。
でも、この物語は「生きるってこと」を徹底的に追った映画だと思いました。それも「今」わたしたちが生きている日本の中でです。観たあとのすっきり感はまったくありませんが、じわじわと「自分が生きることの意味」を観たものすべてに問いかける作品だということです。
ぜひとも「ひとり」で観るべきかと。ひとりで観て、是枝監督のメッセージをきちんと受けとめることが良いかと。そして、そうした人たちが集まって、この映画についてのディスカッションをしたいですね。とくに高校生にはそんな時間をぜひとも持って欲しいとつよく思いました。
あえて映画の中で「絆」という言葉が何度か使われていますが、その「絆」は、この難しい時代の中で生きているわたしたちひとりひとりの日本人への問題提起だったのかと思えました。
「お前にとっての絆ってなんなんだ」と。