神奈川県の高校入試での面接シートの書き方について

神奈川県の公立高校の入試では面接がすべての学校で課されている。学校ごとに比率は違うが、点数化されて合否の資料となる。当然、受験生は神経質になっている。その面接試験において重要な役割を果たすのが「面接シート」とよばれるもの。県教委から出されている共通の書式によるものだ。

中学校では早い段階からこの「面接シート」を生徒に書かせ、書き直しをさせ、仕上げさせている。それはそれで良いのだが、ちょっと違うんじゃないかな、という面もある。中学校での指導は「面接シート」をカンペキに仕上げる、といった指導になっていることだ。

実は、面接シートそれ自体は評価の対象にはならない。ある意味では、誤字、脱字、意味不明な言葉があったとしても、それで面接の評価はされない、ということ。もちろん、きたない字で書かれたものより、きれいな字で書かれたものの方が良いだろうが、あくまでも面接シートは面接のための材料だということだ。

大切な観点はまさしくこの「面接の材料」が「面接シート」だということ。面接シートの完成度を目指すのではなく、面接の完成度を高めることを目指すべきだということだ。どういうことかというと、当日の面接でぜひとも面接官に聞いてもらいたいこと、逆にあまり聞いて欲しくない、突っ込んで欲しくないこと、をきちんと区分けして、それから面接シートにのぞみたい。

面接シートの完成度を目指してしまうと、この部分、つまり面接で聞いてもらいたいことを書く、という観点が抜けがちになってしまう。逆に自分が自信がなくてもこう書いておいた方が良いだろう、などということを書いて、当日の面接で深掘りされてしどろもどろとなってしまう、なんてことも起こりかねない。できれば、続きは面接で聞いてください、といったレベルで終わらせたい。

もうひとつ、神奈川県の公立高校の面接のキーワードは「未来」ということ。今までの自分ではなくこれからの自分が評価されるということ。これもゼッタイに忘れてはいけない。中学でこんなことをやったこんな賞をとった、なんてことをうだうだ書くのではなく、自分は高校に進学してからこんなことをしたい、といったことを中心に書くこと。

面接シートは完成を目指すな。あくまでも面接のガイドラインにすぎない。当日の面接の流れを想定して面接シートを書いていくこと。そして、未来志向ということ。こうした観点を忘れずに。

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