大学選択をどう考えるべきか

ここのところ高校生の学習相談が続いています。その多くの方が「大学入試の現況」をよくわかっていない、というのが正直な感想です。保護者の方も生徒もいずれもです。これだけ情報がたくさんあるにもかかわらず、というか、情報が多すぎるがゆえなのかも知れません。

大学入試の現況を考える上でもっとも大切な観点は『偏差値で大学を区切り、第1志望は△△大学、第2志望は○○大学といった志望校の設定は無意味だ』ということです。

もちろん今でも大きな枠組みとしての偏差値帯はあります。ただ、早慶上理、GMARCH、日東駒専、大東亜帝国・・・などといった大学の区分けは週刊誌がやるだけでいいでしょう。そんな区分けを信じて自分が進む大学を決めていくのは悲しいです。

いやいやまだまだ世の中は学歴社会で、出た大学によって就職時に差があるから有名大学に進学すべきだ、という方もいます。確かにその通りです。多くの企業はそうした採用を続けていることも事実でしょう。でも、その一方で、偏差値帯でトップに近い大学の卒業生の多くは、在学時に起業して大手企業には見向きもしない、といった現実もあります。

親世代は「偏差値帯上位の大学に進学し、大手企業に就職し、一生を会社とともに生きる」といったモデルをまだ頭に描いている方が多いようです。そんなモデルは今はほんの少数派で、そうした生き方モデルはとっくに壊れてしまっているのが現実だと思います。

大学進学はそうした世の中の変化の中で考えていかねばならないということです。にもかかわらず、多くの高校でおこなわれている進路指導は旧態依然としたものでしかなかったりします。指針を示してくれないのですね。だからわたしのところに学習相談に駆け込んでこられるのでしょう。

とにかく柔軟に考えましょう。従来型のモデルもなくなったわけではありません。それを目指すのも良いでしょう。ただ、多くの子どもたちを待っているのは「剥き出しの個のチカラで社会を乗り切っていかねばならない」時代だということです。そのために自分に何ができるのか。どんなチカラを身につけられるのか。それを前提とした大学選びをこそしたいものです。