映画三作
さて、後半夏講習第2タームの開始。
今朝の新聞(朝日)の文化面に「かろうじてつながる家族」というタイトルのもと「ぐるりのこと」「歩いても 歩いても」「トウキョウソナタ」という3つの映画が紹介されていた。黒沢清、是枝裕和、樋口亮輔といった気鋭の監督たちによる新作で、どれも「家族」を物語の柱にしたものだ。9月になったら時間を作って是非とも見たいと思っている。
“現代社会で痛ましい事件が続く中、映画監督の想像力はどんな「家族の肖像」を描き出しているのだろうか。・・・この10年、地縁や血縁、社縁といった共同体が急速にくずれていくなか、物語は好んで「疑似家族」を描いてきた。旧来の共同体に裏切られ、傷ついた者同士が集って生活する。そんな作品は、最近話題になったテレビドラマ「ラスト・フレンズ」をはじめと枚挙にいとまがない。・・・・3三品を見て「登場人物がみな、どこか安定していない。かつての家族映像は、それぞれ役割を与えられて、何か事件が起こっても登場人物の役割の中で収まっていた。団塊世代が役割分担を崩した後、家族の中でどう振る舞えばよいのか、ひとりひとりはばらばらに戸惑っているように見える。”
家族というモノが変質し始めている。崩壊して終わり、ではなくその先をどう描こうとしているのかを見てみたい。