何で理系学部の学生は鍛えられるのか

一般に、理系学部の学生のほうが文系学部の学生よりも仕事の上でも使える人材が多いという。どうしてだろうか?

家の息子は今日も帰ってこない。バイトの後で研究室に戻って実験を続けると連絡があった。週に2回ほどはこんな感じだ。大学4年次は授業がない。研究室に所属して一年間を卒論のための研究に費やす。この研究室というのが学生を鍛えてくれるようだ。

授業はないが朝の9時には研究室に入り、夜までそこで過ごしているようだ。週に1回は自分の研究の進捗状況の報告。さらに、自分の研究に関係する論文(英語の原文)の講読。お昼は研究室の全員でソフトボール。たまには教授のお相手のテニス。さらには、たくさんの水槽の管理。などなど、やることはたくさんあるし、チームで動くことも多い。上下の関係もかなり厳しい。留学生もいる。

そんなこんなが、結果的に社会人としてやっていく耐性を作り上げていくようだ。

内定をもらった後の大学4年生の一年間をどのように過ごすか、通っている大学と学部によってずいぶんと違ってくるのだと思う。

「内定も出たし、数ヶ月間世界中を回ってきたらどうだ」と提案したのだが、「そんな暇があるわけないでしょ」と言われてしまった。「仕事をはじめたらどうせあっちこっちにいかなけゃならないしね」というのも確かだろう。

そんな毎日を過ごしているようなので、就職してから数年で「仕事辞めるわ」ということはならないだろうと思う。何しろ毎日のように魚のワクチンを作ってはそれを摂取してデータを取り・・・ 思い通りにいかない状況にいらいらし、いらいらしつつも結果は出さねばならず、先輩は厳しいことを要求し・・・ とにかく自分で解決していかねばならないことばかり・・・

文系学部でも、いわゆる「ゼミ」というのがそうした「研究室」と同じ役割を果たしているようだ。そうした「ゼミ」がしっかりと機能している大学は強いはずだ。

人は人によって作られていくものだと思う。人によって鍛えられる「場」こそが「教育」の現場なのだと思う。

miyajukuも、そんな「場」でありたいと思っている。

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