原発と太陽光発電と新潟沖の油田
将来、電力発電に占める原子力発電の割合をどうするか? そんな議論がおこなわれているようです。毎週のように首相官邸周辺では「原発反対」のデモも続いているようです。確かに「原発はなくしたいですか?」という問いを投げかけられたら、ほとんどは「はい」と答えるでしょう。でも、いろんなことが複雑にからみ合った高度に発達した日本社会ではそう簡単な問題ではないかと思います。
太陽光発電がヒーローのようにあつかわれています。でも、太陽光発電で電気を作ると1kwhあたり42円かかります。火力発電は7円です。あまりにコストがかかりすぎるので今までは普及しなかったんですね。それを福島第一原発の事故を受けて「再生エネルギー買い取り法」をつくって、電力会社に買い取りを義務づけたわけです。差額の部分は私たち電力を消費するモノが負担することになります。
ちょっと考えるとあまりに高すぎてやがて破綻することは目に見えています。家庭の電気代が今の2倍、3倍、4倍になったらどうしますか? 企業も電力が高くなれば海外に逃げ出すでしょう。さらに太陽光パネルはローテクなので、日本の企業はもうからず中国などの新興国の会社をうるおすだけになってしまいます。実際に原発を止めて太陽光発電にシフトしたドイツでは、太陽光発電の買い取りを止めようとしています。
地熱発電も地元の温泉旅館などとの折り合いがつかずに計画が頓挫しているところがあるようです。風力発電も立地などそう簡単に進むものではなさそうです。とにかく私たちはすべからく「安い電気」を「原子力発電」に頼ってこの30年以上も使い続けてきたわけです。とにもかくにも「原子力発電の恩恵」を受けてきたのです。そのことを忘れてはいけないと思います。
では、どうするか
考えましょう。とにかく考え続けることです。ひとりひとりが一所懸命に考えることです。
実は、こんなニュースもひろうことが出来ます。
新潟沖には中東の油田に匹敵する油田が見つかったとのこと。 リンク先はここ また、秋田には今話題の良質な「シェールオイル」の鉱脈がたくさんあるとのこと。 リンク先はここ もしかすると10年後の日本は自国で原油や天然ガスを生産できているかもしれません。といっても、これらの開発も環境問題というおおきな課題とぶつかるはずです。
とにかく世の中の出来事は一方向からのみとらえられるほど単純ではないということ。いろんな方向から「光」をあてること。そして「自分なりの考え」を持つようにすることが大切です。そんなことを話ながら時事的な問題にもmiyajukuの生徒たちにはアプローチさせていきたいです。