ジャポニカ学習帳から昆虫の絵がなくなっている
今回のお休みの間も私はほとんどアウトドアの遊びばかりでした。丹沢、北アルプス、長野の上田、と初夏の自然にしっかりと身をひたしてきました。やっぱり良いです。あのキラキラと光る新緑の木々。下を見るとたくさんの花々が目を楽しませてくれます。沢の流れも清々としています。
北アルプスの山の中はまだまだ冬の景色です。それでも、そんな雪の下に春の息吹は感じられます。何よりもあの雄大な景色の中を歩いていると、自分のちっぽけさというか、いろんな悩みがばかげたものに感じられます。
小学生の使う有名な学習帳(ジャポニカ学習帳)がありますね。あの表紙絵から昆虫の写真が消えてしまっているのをご存じでしたか? 虫の絵は気持ち悪い、といった生徒や保護者、教師の意見があったようです。今では、ほとんどが花の写真になっているようです。ジャポニカ学習帳、で検索をかけてみてください。見事に花の表紙ばかりでしょ。
こんなところには「クレーマー」がいて、そのために昆虫の表紙がなくなってしまう、なんてことが起こっているのが今の時代をある意味で象徴していますよね。
でも、自然体験は、五感をフルに使った感動体験です。感動体験はこどもたちの「生きるエンジン」になります。逆にそうした体験が少ない子どもは「ちっちゃなエンジン」しか持てなくなってしまいます。
学習帳の話にしても、自然界は花があって、虫がいて、動物がいて成り立っているということ。その大切さを知っていれば、虫なんてきもい、いなくなっちゃえば良いのに、とはならないはずです。ひとつの花の大切さを知っていればこそ、一匹の昆虫が命をつないでいることを理解でき、それが自分の生命にもつながっていることがわかるのです。
授業に集中できない子どもだ増えているといいます。これも、自然体験の少なさが原因だともいわれています。根気よく働きかけること。思い通りにならないこと。自然体験はそんなものが多いのです。そして、どうすれば良いのか、どうすれば自分が思うようにできるのか、といった工夫が生まれ、そこに集中力も備わっていきます。
お父さん、お母さん。こどもさんを自然の中に連れ出してください。また、miyajukuでは、この夏には「森の学校」をおこなう予定です。森で遊ぶ専門のオトナたちの知恵がいっぱいつまった教室です。ぜひともご参加ください。