私立中学を選択する理由

 首都圏に住んでいる、小学生の子供さんをお持ちの御父母ならば、一度は私立中学への進学を考えたことがあるだろう。先日も、朝日新聞の取材で、「公立中学への不信感から私立中学を選択した親御さんのお話を聞きたいのですが。」といった取材依頼があった。確かに「公立中学・高校への不信感」が私立中学を選択する大きな理由になっていることは確かだ。さて、私立中学が公立中学より優れている点はどんなところだろうか。
 まず、私立中学の場合は、ある程度「近い感覚」を持った子供達や親御さんが集まる傾向にある。どういう事かというと、私立中学というのはそれぞれ「はっきりとした色」を持っているので、その「色」に共感を示す方たちが集うことになる。当然、近しい感覚を持った方々が集うことになるわけだ。
 つぎに、私立中学はどこも「企業努力」に余念がないことだ。本当に努力している。なぜなら、努力を怠るととたん生徒が集まらなくなるからだ。そういった意味では学習塾に似た部分がある。学習塾も激烈な競争の中でお互いが切磋琢磨しているように、私立中学も本当に厳しい競争の中にさらされているということだ。ある意味、良い学校だけが残っていく。そうした意味で「競争のない公立中学」とは全く違う。学習塾選びと私立中学選びというのは似たようなものだ、といって良いかもしれない。実際、私立中学と学習塾はとても仲が良い。交流も頻繁にある。
 でも、私は自分の子供達を私立中学には進学させなかった。正確に言うと、私立中学に進学するための学習はしっかりとさせたが、受験はさせずに公立中学に進学させた。高校も公立を第一に考えた。どうしてかというと「いろんな人間」と出会わせたかったし、もまれて欲しかったからだ。
 親が「こうあって欲しい」という信念こそが大切なのだと思う。