今週のアエラ

今週号の「アエラ」は読みごたえがある。分子生物学者の福岡伸一さんの記事が読みたくて買ったのだが、あの秋葉事件を追いかけた特集も内容が濃かった。私としては、あの事件について自分なりに納得できるまで考えたいと思っている。「アエラ」では、あの事件との絡みで「男男格差の理不尽」という記事を掲載している。

「不細工、彼女なし、派遣。様々な要素で劣等感を募らせた加藤容疑者。学校でも職場でも、容赦ない格差が若者たちを襲う。」と見出しにある。記事の最初にはある人物が登場する。「小学校から学習塾に通い、中高は私立中高一貫男子校。難関の有名国立大にも受かった。だが、大学に入って気づいた。勉強だけではダメなん、と。・・・人間関係が広がる中で、女子とうまく絡めるか絡めないかで人間関係の広がりが大きく違った・・・」「社会の要請に従って頑張って勉強してきたのに、社会に手のひらを返された感じ。コミュニケーション力や対人関係力など不確かなものこそが重要なのに、そんなものを身につける方法も知らないし、教えてもらったこともない」そんなぼやきを言う若者が、加藤容疑者に「こいつ俺と同じ境遇だな」と・・・

イケてるヤツとイケてないヤツ。いま若者を分断するのは、学歴と言ったわかりやすい基準ではなく、もっと様々な要素が絡み合った複雑な「男男格差」だと記事は言う。「学校カーストでは、イケメンかどうか、ガールフレンドがいるかどうかで明暗が分かれる。敗者になれば容赦なくからかいの対象となる。『キモイ』となると、人格否定になる行動をすることも抵抗感がなくなる。こうした陰湿ないじめが目立つようになっている。

こうした「学校カースト」に子供たちが戦々恐々としているのに、親たちは全くそれを解さず、「勉強」さえできれば将来は明るいかのような時代錯誤の感覚を押しつける、と記事は続く。「何の保証もない社会で、せめて学校ぐらいはいいところを、と思ってしまうのは、親の不安の裏返し。親や世間の期待は、まだまだ男の子に重くかかるのが現実。今の時代、世間の目を気にせずに多様な生き方を選べるのは女の子の方だろう・・・」

以上、私自身の論評はあえて書かずに記事だけを要約した。男の子を持つ親御さんには是非とも読んでもらいたい。私自身もいろいろと考えた。この事件は言語道断だが、前にも書いたように、ひとり犯人の資質だけに事件の原因をもとめるべきではないと考える。

本当に子育てには難しい時代だと思う。自分の年齢から考えても、miyajukuはそうした難しい子育てを『いっしょに考える』場でもありたいと思う。みなさん、いっしょに頑張りましょう(^_^)

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