桜の花

妻が急に「植木屋さんに来てもらってもいいかな?」と言ってきた。植木屋さんに来てもらうとちょっとしたお金がかかるらしい。「なんで?」と問うと、庭にある小さな桜の木が、今年は花芽を持っていないとのこと。昨年の夏に毛虫がたくさんついていたので、それが原因じゃないかという。妻には、来春には桜を満開にさせたい理由があるらしい。

2年前の春には庭の桜はこれ以上ないほど花を咲かせた。その年は娘の高校受験の年だった。彼女が一所懸命に頑張った末に第一希望の高校に合格できたことを祝うかのような桜の開花だった。その学校で本当に充実した毎日を過ごせている。その娘が1年後は大学入試だ。妻は、娘の成功を祈って桜を2年前のように咲かせたいのだ。

良い母親だと思う。娘の1年後のゴールをイメージしている。桜の花が満開になる中、行きたかった大学の合格を喜ぶ姿を思い描こうとしている。そんな話を聞いた娘のモチベーションが上がらないはずがない。それがゴールのイメージだ。

これからの苦しい時間をその桜のイメージがどれだけ助けてくれるかわからない。高校受験も苦しかった。でもそれはあくまで地域での闘いだ。今度は全国での闘いになる。より厳しいハードルがいくつも待っている。それを越えていく糧になるのがゴールのイメージ。それはより具体的である方が良い(^_^)v

何とか桜を咲かせたいものだ。父親である私も心からそう思う。

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