女の子だから

昨晩も塾を手伝っていた娘と帰宅する。地元の駅で降りるとよく彼女の中学時代の友達と会うことがある。

「みんなどんな進路を選んでるんだ?」
「短大や専門で四大に進んだ子はあんまりいないね」
「女の子の進路って、親の考え方が大きく影響するからな」
「どういうこと?」
「女の子だから四大に進学する必要はないって考える親は多いってこと」
「私はそんなこと考えたこともないな」
「親が親だからな」
「はっはっはっスマイル

こんな会話を交わした。

中学生をお持ちのお母さんと面談をしているとやっぱりふたつのパターンに分かれる。女の子でも仕事をもって自立させたい、という方と、女の子なのでどうせ家庭に入るのだから勉強はムリしなくても、という方だ。はっきりと口に出して言わなくとも雰囲気でわかる。

今の日本の社会では、女性が仕事をしていくことは並大抵のことではない。昨日もいらっしゃったある私立高校の先生が、今年は就職できない、とくに女の子の就職は極端に難しくなっている、とおっしゃられていた。それが現実だ。今も仕事をされているお母様方は、いろんな場面で苦労をされていることと思う。

確かに、女性として自立するのに、薬剤師や看護師や栄養士や理学療法士といった資格取得を目指していく道もひとつだ。でも、単純に、少しでも偏差値レベルの高い大学に進学することだってアドバンテージのひとつとなる。男の子と何もかわるところはない。就活の際、他人と違う自分なりの「何か」をどれだけ積み上げているか、それが勝負となる。切磋琢磨できる環境の中に自分を置くことが出来るかどうか、それがその後の人生の流れを決めていく。

女の子だから、男の子だから、ではなく、1人の「ひと」として子供の可能性を見守っていてあげたい。出来るだけその子が伸びる可能性のある「場」を選択させたい。そう言った意味で、女の子だから、という視点はありえない。私はいつもそう思っている。

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