吉本隆明
テレビの電源を切ってしまおう、と書いた後で申し訳ないのだが、今晩のNHK教育テレビのETVの特集は吉本隆明だった。もう83歳だというのにその語り口はエネルギーにあふれていた。すごい番組だった。
私が18歳前後のときにもっとも影響を受けたのが吉本隆明と森有正の二人だった。とにかく毎日のようにその著作を読み続けた。新宿の安アパートで、学校にも行かず、人と話すこともなく、ひたすらに読み続けた時期がある。中でも吉本隆明の「源実朝」と森有正の「木々は光を浴びて」を読みふけった。
まぁ、こんなことを書いたところでどうしようもないが、私の原点がそこにあることは間違いない。同時に、あのときの自分を今の自分はまだ超えていない。そう思う。
吉本隆明。
まだ、生きていたんだ。正直、そんな感想を持つと同時に、今の自分に語りかける「強烈な何か」を画面から感じてしまった。もちろん「あっちの世界」に行くわけにはいかないので封印はするが・・・
私の中にはそんな部分がある。