学部間の『内定率格差』

大学3年生の就活が本格化する中、4年生でまだ就職先が決まっていない学生のための「国と都の就職説明会」に大勢の学生が殺到したというニュースを見た。→リンク(PCのみ) 50社もまわって内定がひとつも出ない、なんて大学4年生がたくさんいるらしい。

さて、今週号のアエラに「大学生13万人が就職できない! 学部間の『内定率格差』」という記事があった。参考までに「学部別就職率ランキング」という一覧を掲載しておく。

1 看護  2 生命  3 水産・海洋  4 政治・経済  5 心理  6 観光  7 理・工  8 国際  9 商  10 農  11 経営  12 情報・メディア  13 法  14 経済  15 芸術  16 家政・栄養  17 外国語  18 社会  19 教育  20 文・人文  21 社会福祉  22 教養  23 医療技術  24 人間・人間科  25 体育・スポーツ

やりたいこと、自己実現、やりがい・・・ そんな言葉を私は否定するつもりは全くない。でも、同時に、この学部に進んで仕事に就けるのだろうか、といった視点も必要なのではないだろうか。そんなことをちょっと思う。体育、スポーツ系の学部にいく生徒は多い。身体を動かすのが好きだから。それもわかる。でも、このランキング表を見て何を考えるだろうか。いや、考えたことがあるだろうか。体育・スポーツ系学部の内定率は35パーセントしかない現実を・・・

やりたいことをやるのであれば、切り捨てなければいけないモノもあることを知らなければいけない。何を自分は選択の優先順位とするか、ということだ。そうしたことを大人が教えていってあげなければいけない。ただ、自分らしく生きよう、と言い続けていれば良いモノではない。自己実現を仕事と結びつける指導をしていれば良いことでもない。

そもそも自己実現と仕事は別次元のハナシだと私は思うのだ。

ニュースは、景気の低迷がこうした事態を引き起こしていると言っている。もちろんその原因は大きいだろう。でも、就活をする側の問題や、就活の制度の問題なども大きく関わっているはずだ。なにしろ、この説明会も厚労省や都が主催している。お金にならないからリクルート系の会社は見向きもしていない。そこにこそ問題の「根」があると思うのだが足跡

これから大学選びをする高校生には、是非とも仕事と学部という観点からも学部選びを考えてもらいたい。

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