あるクレームの電話

午前中は年に一度の健康診断でした。バリウム飲んでレントゲンを撮り、超音波でお腹を検査して・・・ 身体が資本ですので、これだけは欠かさずにこの時期に受けています。午後からはすでに中学生たちがやってきて明日の試験の勉強をはじめています。

さて、一昨日来られたタウン誌の営業の方から、読者からクレームがあったという話を聞きました。先週、私立中学入試の話をタウン誌で特集するということで、いくつかの塾のひとつとしてて広告を掲載しました。確かに、1件だけ問い合わせがありました。

『おっきな塾に4年から通っているが、塾の方から目標校の変更をした方がよいと言われている。何とか子供の希望をかなえてあげたい』といったような内容でした。成績を聞くと確かに志望されている中学には届きそうもありません。毎日の学習に消化不良を起こしている典型的なパターンのようでした。

中学入試のカリキュラムはとんでもない進度で進んでいきます。例えば、新小6の今週の社会の進度は「日本の政治/内閣、裁判所、三権分立」というもの。次週は「日本の政治/地方自治と財政」なんて具合にどんどん進んでいくのです。他の教科も同じようなモノです。1日に数時間の勉強をしてもなかなか追いつくモノではありません。中学生の学年末試験が毎週あるような雰囲気です。

このカリキュラムについていけず、消化不良を起こして悪戦苦闘している小学生はたくさんいます。それでも、おっきな塾では、とにかく頑張って前へすすめぇ、と叱咤し続けます。

私はそんなことをせずとも、偏差値で50前後の私立中学であれば十分に合格できることを知っています。ひたすらに上を目指していくやり方が正しいとも思えません。自分の目標をしっかりと定め、それにあわせた学習をしていけば良いのです。

そんな話をその問い合わせの方にも話しました。とにかく今の日々の回転を一回止めて、もう一度やり方を考えてはどうか、と提案しました。また、目標校についても、もう一度考え直す必要があると思います、とお話ししました。どうもそれを「やってもムダですよ」ととらえられたようです。そして、タウン誌の編集室にクレームをされたのでしょう。

私は、学習塾の指導は夢を見せることではないと思っています。現状の把握がまず第1歩。そして、そこから目標までの道のりを知ることが第2歩。さらに、地道に一歩ずつ毎日の学習を続けていく。その歩みを見守りつついっしょになって歩いていくことが塾の仕事だと考えています。

子供の可能性は無限かも知れません。でも、そのことと、行きたい学校を夢見ることとは全く別のことです。やはり、しっかりした現状認識がなによりも大切ですし、それをしっかりと伝えることが、塾への信頼につながると考えています。