放射能と原子力 正しく知ろう放射能のこと

原子力発電に対する3月11日以前の私の認識は、地球温暖化を防ぐためにも、資源のない日本のエネルギー需要のためにも、必要不可欠なもの、といったレベルでしかなかった。当然、日本の技術力と、行政への信頼から、しっかりとした安全基準の下に原発は作られていて、多少の自然災害には十分に対処できると信じていた。このことは多くの人たちが共有していた考えだと思う。しかし、そうした考えが全くの幻想であったことがはっきりとしてきた。

子供たちに教えている立場としては恥ずかしいことだが、このところ原子力発電についての本を読みあさっている。読めば読むほどわからないことが増えていく。同時に、原子力というものに対して、わかっていないことがあまりに多いこともわかってきた。専門家の誰もが、はっきりと放射性物質の影響を、素人にわかりやすく説明できていない。とういうよりも、専門家の人たち自身が、よくわかっていないようなのだ。そんな曖昧模糊としたものに依存してきた私たちの危うさがはっきりとしてくるばかりだ。

原子力発電というのは、結局、原発から生まれる莫大な利権を失いたくない人たちが、「原発をなくすと困るのは皆さんですよ」と、私たちに思い込ませていたということのようだ。私も見事にだまされていたようだ。「原子力村」と表現した人がいる。経産省、東電などの電力会社、地元自治体、などなど、巨大な「原子力利権」に群がってきた人たちだ。その人たちは、そうした利権を失いたくない故に、「オール電化」などとひたすらに啓蒙活動を続けてきた。もうだまされちゃいけない。

いろんな本を読んだが、中でももっともわかりやすかったのが写真の本だ。ムック本なので1,000円と廉価本だ。是非とも家庭に1冊買って、家族全員でまわし読みして欲しい。原子力発電所の仕組み、放射性物質とはどのようなものか、日常生活の中で注意することは、などなど、我々の素朴な疑問に答えてくれている唯一の本だと思う。洗濯物を干しても大丈夫なの? 被爆した人にさわるとうつるの? 雨をあびると被爆するの? そんなQ&Aを読むだけでも、放射線とは何なのかの理解の一助になるはず。

足柄茶から基準をこえる放射線が出たとのこと。ということは、神奈川に住む私たちも、同じように放射線をあびている、ということ。子供たちを外で遊ばせて良いのか、その疑問に誰も答えてくれていない。私たち大人は良い。10年後にガンが発症しても寿命だった、で片づけるしかない。でも、子供たちはそうはいかない。10年後の子供たちにどれだけの影響があるのか、真剣に考えなればいけない。福島、茨城の子供たちはさらに危ない中で日常を過ごしている。

花粉情報みたいに、放射線飛散情報、なんて情報をお天気番組でやったほうが良いんじゃないだろうか。放射線が神奈川県にいつ、どの程度飛んできているのか。実際に飛散しているのだから、隠したってしかたがない。情報はオープンにして欲しい。

考えないことは、大人たちが子供たちへの責任を放棄していることになる。私は考えたい。私は無力だが、考えることは出来る。子供たちを教える立場として、私なりの所見を持つべきだと考えている。だから考え続けたい。